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Welcome to Miyano Lab

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研究室のミッション

この研究室は,生命をシステムとして理解し,それを創薬や治療へとつなげていくために必要なシステムバイオロジーの計算戦略を構築することをミッションとしています.生命科学は超多次元・超ヘテロな大規模データを出しつつあります.そのためのデータ解析技術と生体生命シミュレーション技術の融合を行うことにより,情報の抽出,構造化,そしてシミュレーションを行い,医科学・生命科学の新しい展開に寄与します.スーパーコンピュータシステムはそのために不可欠のインフラで,このシステムを用いて次の3つのテーマを柱に研究を行っています.

研究トピック

遺伝子ネットワーク研究と薬剤標的遺伝子の探索

マイクロアレイを用いて得られる遺伝子発現データと様々のゲノムワイドな遺伝子関連情報(タンパク質相互作用,タンパク質細胞内局在情報など)使って遺伝子ネットワークを推定するための種々の方式,特に,ベイジアン・ネットワーク、状態空間モデル,ブーリアン・ネットワークなどを基にして,数千個の遺伝子からなる遺伝子ネットワークのモデル化・推定・解析の研究を行った.計算によって推定された遺伝子ネットワークを用いて薬剤標的遺伝子の探索や病気や薬剤応答に関する遺伝子ネットワークの探索研究で成果を得ている.その一つに,HUVECを用いて351の遺伝子をsiRNAでノックダウンしたデータから推定したネットワークで,TNF-αで刺激したHUVECにおいて炎症とアポトーシスを制御しているハブ遺伝子を見つけている.

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図1:351の遺伝子の siRNA ノックダウンによるDNAマイクロアレイ解析データから計算されたヒト血管内皮細胞遺伝子ネットワーク.TNF-処理のもとで,炎症とアポトーシスを制御している新たなハブ遺伝子群.

生命システムのモデル化とシミュレーションの研究

遺伝子制御情報やシグナル伝達などの生命システムに関する知識やデータを電子的に整理する技術及び,それに基づいてシミュレーション可能なモデルを構築する技術を開発することで遺伝子機能や生命システムの解析を可能とする情報技術を開発した.その成果はCell Illustrator というパスウェイのモデリングとシミュレーションのためのソフトウェアとして商用化されている.また同時に,生命システム情報を記述するための言語としてCSML (Cell System Markup Language)(http://www.csml.org/)を開発し,このCell Illustratorに用いている.

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図2:Cell Illustrator上のパスウェイモデルと,そのシミュレーションモジュールを用いて初期条件を様々に変えたときの動きを2次元及び3次元プロットしたもの.

ペタスケール計算による生命科学・医科学への応用技術の研究

1秒間に数ペタ回(1015)の計算を行うことができる次世代スパコンが2011年までに世界の様々のところで稼動し始める.この次世代スパコンにより,これまで計算能力の点から入り込むことができなかった領域のための技術開発に取り組んでいる.現在,数万ノード規模に対応できる次世代スパコンによる大規模遺伝子ネットワーク推定技術開発を行っている.これにより,ヒト全遺伝子を対象としたネットワーク解析を目指している.また,生命システムのシミュレーションモデルおいても計算能力の壁があり,ペタスケール計算の能力を用いることにより,個人の観測データをパスウェイなどのシミュレーションモデルに適切に融合するシミュレーション技術を開発している.

図3.大規模な生体分子のネットワークをデータから推定する技術を開発し,それを「地図」として薬剤・疾患の関与する遺伝子群を探索.次に,適度なサイズのネットワークにフォーカスを絞り込み,この「一般」のモデルに「個」のデータを合理的にフィットさせる生命体データ同化技術を適用する.

Information

研究室名: 東京大学 医科学研究所 ヒトゲノム解析センター
DNA情報解析分野
シークエンスデータ情報処理分野
住所: 〒108-8639 東京都港区白金台 4-6-1
総合研究棟8F (DNA情報処理分野)
ヒトゲノム解析センター4F (シークエンスデータ情報処理分野)
電話番号: +81-3-5449-5615
Fax番号: +81-3-5449-5442
Email: miyanolab-jimu at edelweiss.hgc.jp